黒豆飯

黒豆飯

◆料理の特長

旧暦の12月9日、津軽地方では「大黒様の年取り日」として神棚に供える膳には、必ず黒豆飯が供えられていました。また、ある旧家では父親の誕生日にこの料理でお祝いをしていたというならわしもあったそうです。

赤飯と同様に少し甘めの味付けですが、黒豆に甘みがあるので、砂糖はあくまでも隠し味として調味します。最近は、道の駅で見かける機会も多く、少しずつですが味を経由して料理が持つ物語に触れる機会も増えています。

◆材料

・米(※もち米・うるち米の比率は家庭や好みによる。もち米のみでもよい)
・黒豆(米の一割程度)
・昆布だし
・砂糖

◆つくりかた

1. 黒豆はから煎りして、豆の5~6倍以上の熱湯を用意して、炒った直後の黒豆を熱湯に入れて、ふたをして30分~1時間おく。
2. 米はきれいにとぎ、1の黒豆の漬け汁と、昆布だしを合わせたものとで、ごはんを炊く適量の水量となるように測り、そこに黒豆も入れて1時間ぐらいおいてから普通に炊く。
3. 砂糖は隠し味程度に入れる(黒豆に甘みがあるため)。

◆ここがポイント ~年取り日にお祝いされる神様たち~

朝が来ると、「今日は、何の神様の誕生日だろうか?」と、日を確かめて数えられていたことから、旧暦12月を数え月と呼んでいました。そんな数え月には、その日ごとに違った料理が神棚に祭られています。

・12月1日 お岩木様の年取り日
・12月5日 恵比寿様の年取り日
・12月8日 薬師様の年取り日
・12月9日 大黒様の年取り日
・12月10日 稲荷様の年取り日
・12月12日 山の神様の年取り日
・12月15日 八幡様の年取り日
・12月27日 すす払い(行事)
・12月28日 正月の餅搗き(行事)
・12月30日 年取り(大晦日)