◆料理の特長
津軽地方の正月に欠かせない食材・真鱈。
この真鱈の内臓や骨、あるいはヒレ、頭、皮といった捨ててしまうような部位も余すことなく鍋に入れた汁料理がじゃっぱ汁。「じゃっぱ」とは普通なら捨ててしまう部分のことを指す津軽弁です。
かつて、特に海から離れた地域にとって真鱈と紅鮭は正月にだけ口にするごちそう食材でした。だからこそ、余すことなく食べることで食材に対する感謝の意を表していたのかもしれません。
じゃっぱ汁の主役はアブラと呼ばれる肝や内蔵。フォアグラのようなコクやクニュクニュの食感といった、各部位の特長が味噌仕立ての味で際立ち、食べ進むうちに舌は鱈のエキスに染まっていきます。もちろん、大根などの野菜も鱈の旨味をたっぷり吸い込みます。
食後、骨置き用の器はこんな感じに。でも、これこそ津軽のテーブルマナーです。